夏休みになると、木を使った工作や自由研究に取り組むお子さんも多い季節です。
木は切ったり組み立てたりするだけでなく、時間の経過や仕上げ方によって表情が変わるとても奥深い素材です。
今回は、そんな木の魅力を感じられる昔ながらの技法を使い、展示場の寝室や書斎に置く木製ブックスタンドを製作しました。

展示場に大工の手作りインテリア

展示場は、建物だけでなく、家具や小物も空間の印象をつくる大切な要素です。
その中には、既製品ではなく、大工が手づくりしたものもあります。
「自分たちが造った空間に合うものを、自分たちの手で作りたい。」
そんな思いから、展示場の雰囲気に合わせてデザインし、一つひとつ丁寧に仕上げています。
完成したものだけを見ると小さなインテリアですが、その工程には家づくりと同じように職人の技術と手間が込められています。
「黒い塗装」ではなく、木が反応して生まれる色

ブックスタンドの落ち着いた黒色。
実はこれは塗装ではありません。
今回使用したのは、「鉄媒染(てつばいせん)」という着色方法です。
鉄媒染は、鉄くぎやスチールウールをお酢と水に浸し、約1週間かけて鉄分を溶け出させた着色液です。
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これを木に塗ると、木に含まれるタンニンと反応し、自然な黒色へと変化していきます。
塗料のように木目を覆うのではなく、木目を生かしたまま深みのある色合いになるのが特徴です。
また、木の種類によって発色が異なるため、一つとして同じ表情にはなりません。
木の様々な表情の変化を楽しむ

まずは、木そのままの色と、柿渋を塗ったブックスタンドを用意しました。
柿渋にはタンニンが多く含まれているため、鉄媒染との反応の違いも楽しめます。
鉄媒染を塗ると、塗った直後はほんのりグレーに色づく程度です。

しかし、時間の経過とともに少しずつ色が変化し、木目を残したまま深みのある黒色へと育っていきます。
柿渋を塗ってから鉄媒染を施したものは、より深みのある黒色になりました。
そして数か月後。
木に直接鉄媒染を施したものも、柿渋を塗ってから鉄媒染を施したものも、さらに色が落ち着き、それぞれ違った味わいのある表情へと変化しています。
↑木に直接鉄媒染を施したもの
↑柿渋を塗ってから鉄媒染を施したもの
同じ木でも、仕上げ方によって異なる表情が生まれることも、自然素材ならではの魅力です。
木と向き合う職人だからこその楽しみ
普段は家づくりに携わる大工も、「杉材だとどんな色が出るだろう」「柿渋を塗るとどう変わるだろう」と試しながら製作を進めました。
決められた作業をこなすだけでなく、木という素材の魅力を知り、新しい表情を発見することも、木と向き合う職人ならではの楽しみの一つです。
今回のブックスタンドは展示場用のインテリアであり、普段から鉄媒染仕上げをご提案しているわけではありません。
それでも、このような経験の積み重ねが、家づくりや造作家具づくりにも生かされていきます。
今回ご紹介した鉄媒染は、木が持つさまざまな表情の一例です
夏休みは、子どもたちがさまざまなことを体験し、学ぶ機会でもあります。
今回ご紹介した鉄媒染は、木が持つさまざまな表情を楽しむ方法の一つです。
木は種類によって木目や色合いが異なり、それぞれに個性があります。
今回の記事を通して「木って面白い」という発見につながれば嬉しく思います。
展示場にお越しの際はぜひご覧ください

このブックスタンドは、展示場で実際に使用しています。
展示場をご覧いただく際は、間取りや性能だけでなく、インテリアにも目を向けてみてください。
そこにも、お客様の住まいを手掛ける大工たちの手仕事と、私たちのものづくりへの想いが込められています。
ご来場の際は、そんなところもぜひお楽しみいただければ嬉しく思います。
木の魅力を体験できるイベントにも出展します
今回ご紹介したブックスタンドを製作した大工も参加し、8月22日(土)に春日部市役所で開催される「魅力再発見!かすかべホームカミングデイ2026」に出展します。
弊社リソーケンセツのブースでは、
- 大工による「かんな削り体験」
- 家づくりで生まれた無垢材の端材の無料配布
を予定しています。
※どちらも無料、アンケート等も不要でお気軽にご参加いただけます。
かんなを削ったときに広がる木の香りや、削りたての木の手ざわりは、写真だけでは伝わらない自然素材ならではの魅力です。
夏休みの思い出づくりや自由研究のヒントとしてはもちろん、木の香りや手ざわりを実際に体感できる機会です。
大工と直接お話ししながら、ぜひ木の魅力に触れてみてください。
※「ホームカミングデイ」は春日部市役所で開催されるイベントで、リソーケンセツは出展者として参加します。
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