高断熱・高気密なのに冬の家が寒い理由|注文住宅で後悔しないための確認ポイント
「今の家は大手ハウスメーカーで建てましたが、思ったより冬が寒いんです」
これは実際に私たちが家づくりのご相談を受ける中で、とても多い声のひとつです。この記事を読まれている方の中にも、同じように感じている方がいらっしゃるかもしれません。
高断熱・高気密、性能等級もクリアしているはずなのに、なぜ冬の新築住宅は寒さを感じるのか。
その理由は、カタログや数値だけでは分かりにくい“見落とされがちなポイント”にあります。
この記事では、注文住宅で後悔しやすい「冬の寒さ」の原因を3つに整理し、最後に後悔しないための確認方法をご紹介します。

「注文住宅で「冬に寒い」と感じる3つの原因
原因① 断熱性能は高いのに「足元が冷える」
断熱性能の数値が高い家でも、「床が冷たく感じる」「足元が寒い」と感じるケースは少なくありません。これは室内の空気が暖まっていても、床面そのものが十分に暖まっていないことが原因です。
一般的な壁掛けエアコンの暖房は、暖かい空気が天井付近に溜まりやすく、床付近はどうしても冷えやすくなります。その結果、室温の数字は高くても体感的には寒く感じてしまうのです。
当社の提案する床下エアコンは、床下から各部屋に設置した吹き出し口(ガラリ)と、壁内も温風を巡らせることでじんわりと熱を伝える床暖房&全館空調システムです。特に無垢床と組み合わせることで、床の冷たさを感じにくくなります。
断熱性能の数値だけでなく、「どこから暖めるか」という視点は冬の快適さを大きく左右します。
原因② 部屋ごとの温度差が大きい
「リビングは暖かいのに、廊下やトイレが寒い」 このような温度差も、よくある不満のひとつです。
部屋ごとにエアコンを設置する暖房計画では、どうしても暖房の届かない場所が生まれやすくなります。特に廊下、洗面室、脱衣室、トイレが寒いという声は新築住宅でも非常に多く聞かれ、冬場のストレスにつながります。
また、急激な温度差はヒートショックの原因にもなり、健康面でも注意が必要です。
弊社の床下エアコンを採用した高断熱住宅では、床下・壁内を通じて家全体に暖気が行き渡るため、部屋ごとの温度差が生まれにくくなります。
リビングだけでなく水回りまで暖かいかは、実際に体感して確認したい重要なポイントです。

モデルハウスのトイレには床下エアコンの温風吹き出し口があるため真冬もポカポカです。
この「部屋ごとの温度差」は、図面や性能表では判断できません。
実際に廊下やトイレまで歩いてみることで、はじめて違いが分かります。
当社では、床下エアコン1台で家全体を暖める
「無添加無垢の家」のモデルハウス体感会を開催しています。
写真や数値では伝わらない暖かさを、ぜひ実際にご確認ください。
高気密住宅で心配される「壁内結露」への考え方
高断熱・高気密の住宅は、冬も室温を高く保ちやすく省エネ性に優れた住まいです。一方で、高気密住宅では「壁内結露が起きやすいのでは?」という不安もよく検索されています。
※壁内結露(内部結露)とは、住宅の壁や床下、天井裏などの構造内部で発生する結露のことで、カビ・ダニの発生や建物の強度低下、健康被害を引き起こす危険性があります。
室内外の温度差が大きい冬場は、壁の中に湿気が滞留すると結露が発生し、建物の耐久性に影響を与える可能性があります。そのため、暖かさだけでなく、湿気をどうコントロールするかが重要になります。
高気密・高断熱住宅で不安視されやすい「壁内結露(内部結露)」対策として、弊社の「無添加無垢の家」では、壁内に空気の流れをつくる独自工法「エコ通気システム」を採用しています。壁の中に空気を通すことで湿気がこもりにくくなり、壁内結露のリスクを抑えながら、高気密・高断熱のメリットを活かした快適な住環境を実現しています。
暖かさと同時に、長く安心して住み続けられることを考えた住まいづくりも見落とせない大切なポイントです。
原因③ 自然素材の良さを活かせていない
「自然素材の家は暖かい」そう思われている方も少なくありません。これは半分正解で、半分は誤解でもあります。
無垢材は空気を多く含み、熱伝導率が低いため、合板フローリングと比べて素足でも冷たく感じにくい素材です。また、漆喰珪藻土の塗り壁は調湿効果があり、冬の乾燥をやわらげてくれます。
ただし、これらの効果は暖房計画や間取り、パッシブデザイン等の設計知識と組み合わさって初めて、暮らしのなかで心地よい暖かさとして感じられます。
自然素材の良さは写真やカタログでは伝わりにくく、実際の空気感や足触りは体感しないと分かりません。
特に夜の冷え込む時間帯は、自然素材の家とそうでない家との差がはっきりと現れます。
住まいの寒さに関するよくある質問
ここまでの内容を踏まえ、住まいの寒さについてよくいただく質問をまとめました。
Q1. 注文住宅なのに冬が寒いのはなぜでしょうか?
A. 断熱性能の数値が高くても、空気の流れや暖房方式、足元の冷え対策が不十分だと、冬に寒さを感じることがあります。特に床付近の温度差は、住んでから気づきやすいポイントです。
Q2. 高気密・高断熱住宅でも寒く感じることはありますか?
A. はい、あります。高気密・高断熱は重要ですが、それだけで暖かさが決まるわけではありません。暖房の入れ方や空気の循環が適切でないと、体感温度に差が出る場合があります。
Q3. 冬に足元が寒くなる原因は何ですか?
A. 冷たい空気が床付近に溜まりやすいことが主な原因です。エアコンの設置位置や暖気の流れによって、頭は暖かいのに足元が冷える状態になることがあります。
Q4. 床下エアコンは本当に家全体が暖かくなりますか?
A. 建物の断熱性能や間取り、空気の通り道が適切に設計されていれば、床下エアコン1台で家全体を暖めることも可能です。ただし、設計次第で効果に差が出ます。
Q5. 暖かい家かどうかは、数値だけで判断できますか?
A. 数値は目安になりますが、実際の暖かさや快適さは体感しないと分からない部分も多くあります。部屋ごとの温度差や床の冷たさなどは、実際に体感することが大切です。
Q6. 冬に暖かい家を建てるために事前に確認すべきことは?
A. 断熱性能だけでなく、暖房方式、空気の流れ、足元の温度感まで確認することが重要です。完成見学会や体感会で実際の住環境を確かめることが、後悔を防ぐ近道になります。
Q7. 高気密住宅の壁内結露は大丈夫ですか?
A. 高気密住宅では湿気対策が重要です。 当社では、壁内に空気を通す「エコ通気システム」を採用し、 湿気がこもりにくい構造とすることで、壁内結露のリスク軽減に配慮しています。
後悔しないために大切なのは「実際に体感すること」
冬の住まいの快適さは、性能数値や仕様説明だけでは判断しきれません。足元の暖かさ、家全体の温度バランス、空気のやわらかさは、実際にその場に立って初めて分かるものです。
見学の際はリビングだけでなく、洗面室やトイレ、廊下まで歩いてみること、そして可能であれば夜の時間帯に体感することをおすすめします。

床下エアコンの暖かさを体感できる体感会のご案内
私たちがご案内している埼玉県春日部市のミライヤモデルハウスでは、床下エアコン1台で家全体を暖める住まいを実際に体感していただけます。
無垢床の足触り、自然素材ならではの空気感、そして夜でも家中がどのように暖まるのかを、ご自身の感覚で確かめてみてください。
冬季限定で夜21時まで見学可能なため、お仕事帰りのご来場も歓迎しております。
体感会でぜひチェックしてほしいポイント【冬の暖かさ編】
見学の際には、間取りやデザインだけでなく「冬の暮らしやすさ」を意識してご覧いただくことが大切です。
見学会では「どこを見るか」を知っているかどうかで、得られる気づきが大きく変わります。
以下のポイントを参考に、ご自身の感覚で確かめてみてください。
① 玄関に入った瞬間の温度感
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ドアを開けたときから暖かいか
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玄関の床に冷たさを感じないか
② スリッパなしの足元の暖かさ
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どこを歩いても無垢床が冷たく感じないか
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床からじんわりとした暖かさを感じられるか
③ リビングと廊下・水回りの温度差
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廊下や洗面室、トイレが寒くないか
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部屋を移動したときの温度変化はどうか
④ 窓周辺の温度
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窓ガラスやサッシが冷たくないか
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コールドドラフトにより足元への冷たい空気がおりてきていないか
※コールドドラフトとは、窓で冷やされた空気が床へ流れ、足元が冷える現象
⑤ 暖房の存在感
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風が直接当たる感じがないか
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音や乾燥が気にならないか
⑥ 空気の質と過ごしやすさ
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空気が乾燥しすぎていないか
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化学物質による匂いや不快感はないか
⑦ 夜の時間帯の心地よさ
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日が落ちた後でも暖かさが保たれているか
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照明の雰囲気と合わせ、リラックスして過ごせそうか
⑧ 見えない部分への配慮
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壁の中や床下まで考えた説明があるか
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長く安心して住める工夫がされているか
これらは実際に建物を見学しなければ分からないポイントばかりです。
「本当に自分たちの暮らしに合う暖かさかどうか」をぜひ体感会で確認してみてください。
※無理な営業や売り込みは行っておりません。
家づくりの参考として、お気軽にご参加ください。
家づくりを考え始めたばかりの方も、安心してご参加ください。
皆さまのご来場を心よりお待ちしております。

